五十肩は放っておいてよいか?|千種区池下の接骨院・整骨院
目次
2025/03/03
名古屋市千種区、池下駅・今池駅近くにある
なごみ整骨院グループの なごみ鍼灸接骨院・池下院 です。
今回は多くの患者様からご相談いただく
「五十肩は放っておいてよいのか?」 という疑問について、
専門家の視点から詳しく解説します。
五十肩(肩関節周囲炎)とは?
五十肩は医学的には
「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」 と呼ばれ、
主に40〜60代の方に多く見られる肩の疾患です。
名前の通り「肩関節のまわりに炎症が起こる状態」を指し、
特定の病気というよりも、加齢や生活習慣に伴って起きる症状の総称として扱われます。
肩の関節は、体の中でも最も可動域が広い関節の一つです。
その分、腱・靭帯・関節包(かんせつほう) といった
軟部組織に大きな負担がかかりやすい構造になっています。
特に、肩の動きを支える 腱板(けんばん:肩のインナーマッスルの総称) や、
関節を包む袋状の膜である 関節包 に炎症が起こると、肩の痛みや動きの制限が強く現れます。

五十肩の主な症状
五十肩の症状は段階によって変化しますが、代表的なものを挙げると次の通りです。
-
肩を上げられない、または上げると強い痛みが出る
→ 高い場所のものを取る、バンザイの動作などが困難になります。
-
背中や反対の肩に手が届かない
→ 下着の着脱や帯を結ぶ動作が難しくなります。
-
着替えや髪を洗うときに痛みがある
→ 日常生活のあらゆる動作に支障をきたします。
-
夜中に痛みで目が覚める(夜間痛)
→ 寝返りを打つたびに痛みが走り、睡眠不足や疲労感を招きます。
-
肩を大きく回せない
→ 野球の投球動作やテニスのサーブなど、スポーツの動作にも影響が出ます。
これらの症状は、炎症が強い「急性期」には特に激しく、
徐々に肩が固まって動かなくなる「拘縮期」を経て、
少しずつ改善していく「回復期」へと進んでいきます。

五十肩と間違えやすい症状
「肩が痛い=五十肩」と思われがちですが、実際には他の疾患である可能性も少なくありません。
特に次のようなケースでは、五十肩以外の病気を疑う必要があります。
-
肩は痛いが、動かすことはできる場合
→ 炎症ではなく、肩こりや筋肉疲労が原因のことがあります。 -
腕や手にしびれを伴う場合
→ 頸椎(首)の神経圧迫による「頸椎症性神経根症」などが考えられます。 -
動かしたときに「ゴリゴリ」とした音がする場合
→ 変形性肩関節症や石灰沈着性腱炎の可能性があります。 -
外傷のあとに肩が動かせない場合
→ 腱板断裂や脱臼が隠れていることもあります。
このように、五十肩の症状は他の疾患と似ているため、
正しく鑑別することが重要です。自己判断で放置すると、
症状が悪化したり治療が遅れるリスクがあります。
五十肩は放っておいて治る?
「五十肩は自然に治るものだから大丈夫」と思い、
放置してしまう方は少なくありません。
確かに、五十肩は時間の経過とともに改善する場合もあります。
しかし、それには 長期間の時間 を要することが多く、
放置することで日常生活に大きな支障をきたすリスクも高まります。
自然治癒にかかる期間
五十肩の自然経過は、一般的に 半年〜2年 といわれています。
しかも、この間は「痛みが強い時期」「肩が固まって動かない時期」を必ず経過します。
五十肩は大きく3つの段階に分けられます。
-
急性期(炎症期):肩に強い痛みがあり、夜間痛で眠れないことも多い
-
拘縮期(凍結肩の状態):痛みは落ち着くが、肩が固まって動かなくなる
-
回復期:少しずつ動きが戻ってくるが、可動域が完全に回復しないこともある
自然に治ることもありますが、
「動きが戻るまでの時間が非常に長い」
「元のように動かなくなる場合がある」
というリスクがあります。
放置によるリスク
五十肩を放置すると、次のような問題が生じやすくなります。
-
痛みや不眠による生活の質の低下
→ 夜間痛で眠れず、日中の集中力低下や疲労感につながります。 -
肩関節の拘縮(固まって動かなくなる)
→ シャツを着る、髪をとかす、荷物を持ち上げるなどの動作が制限されます。 -
動きが完全に回復せず、可動域が狭まる
→ 放置して回復したとしても、腕が最後まで上がらない・後ろに回せないといった後遺症が残ることがあります。 -
他の部位への負担
→ 肩が動かない分、首や背中、反対側の肩に余分な負担がかかり、肩こりや腰痛の原因になることもあります。
【体験談風ケース紹介】五十肩を放置した結果…
50代の女性Aさんは、右肩に痛みを感じ始めたとき
「年齢のせいだし、そのうち治るだろう」と思い、
半年以上放置していました。
最初は「服を着るときに少し痛い」程度でしたが、
次第に夜寝ていても痛みで目が覚めるようになり、睡眠不足で体調を崩すこともありました。
1年が過ぎたころには肩が固まり、髪を結ぶ・洗濯物を干す
といった日常の動作ができなくなりました。
整形外科を受診すると
「拘縮が進んでいて、完全には動きが戻らない可能性もある」と
言われてしまったそうです。
このケースのように、
早期にケアしていれば防げた症状が、
放置することで長期化・重症化することは少なくありません。
整形外科と接骨院での治療の違い
五十肩の治療は、整形外科 と 接骨院(鍼灸接骨院) の両方で行われますが、アプローチには違いがあります。
-
整形外科
-
レントゲンやMRIで検査を行い、五十肩や他の疾患を診断
-
炎症が強い場合は痛み止めの薬や注射を使用
-
リハビリを通じて肩の動きを改善
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接骨院・鍼灸院
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姿勢や生活習慣を含めた全身のバランスから肩の問題を分析
-
鍼治療や手技療法で炎症を抑え、血流を改善
-
運動療法やストレッチ指導で再発予防までサポート
-

整形外科での診断・薬物治療と、
接骨院での施術や運動療法を組み合わせることで、
より効果的に改善を目指せます。
早期にケアをするメリット
五十肩は「放置して自然に治す」よりも「早めに専門的ケアを受ける」ほうが、次のようなメリットがあります。
-
痛みの軽減が早まり、夜間痛による不眠を防げる
-
肩関節の拘縮を防ぎ、動きの回復がスムーズになる
-
日常生活に支障をきたさずにすむ
-
改善までの期間を大幅に短縮できる
そのため、五十肩を疑う症状が出たら「様子を見よう」ではなく、
できるだけ早く専門家に相談することが大切です。
レントゲンで五十肩は診断できる?
五十肩(肩関節周囲炎)は、
レントゲンだけでは診断が難しい疾患です。
なぜなら、炎症が起こるのは
筋肉・腱・関節包といった軟部組織 であり、レントゲンでは骨しか映らないからです。
つまり、レントゲンで大きな異常が見られなくても、
五十肩の症状が出ているケースは多く存在します。
「どうせ映らないならレントゲンは必要ないのでは?」
と思う方もいますが、実はレントゲン検査にも大きな役割があります。
-
骨折や脱臼など 骨そのものの異常を除外できる
-
変形性肩関節症 など、骨の形の変化を確認できる
-
骨腫瘍など、見逃してはいけない病気のチェックができる
つまり、五十肩そのものを映し出すことはできなくても、
「五十肩以外の病気ではないか」を見極めるためにレントゲンは有効なのです。
MRI検査が有効
五十肩の診断や、他の病気との鑑別には MRI検査 が有効です。
MRIでは筋肉や腱などの軟部組織を詳細に映し出せるため、
以下の疾患を除外することができます。
-
石灰性腱炎(腱に石灰が沈着して強い痛みを引き起こす)
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腱板断裂(肩を支える腱が部分的・完全に切れてしまう)
-
変形性肩関節症(加齢により関節の軟骨や骨が変形する)
-
頸椎由来の肩の痛み(首の神経圧迫による症状)
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インピンジメント症候群(肩を動かすと腱が骨に挟まれて炎症を起こす)
-
骨腫瘍(まれですが、腫瘍による痛みの可能性もある)
これらを明確に区別することで、誤診を防ぎ、
最適な治療方針を立てることが可能になります。
診断は「除外診断」が基本
五十肩の診断は、「他の病気ではない」と確認した上で行われる 除外診断 が基本です。
-
レントゲンで骨の異常がないか確認する
-
必要に応じてMRIで腱や軟部組織を調べる
-
問診や触診で症状の特徴を総合的に判断する
この流れを経て初めて「五十肩」と診断されることが多いのです。
まとめ
-
レントゲンでは五十肩そのものは映らない
-
ただし、骨折や変形性関節症など「他の病気を除外するため」に重要
-
MRI検査なら筋肉や腱の異常を確認でき、誤診を防げる
-
診断は「除外診断」のプロセスを経て行われる
そのため、肩に強い痛みや動きの制限が出た場合は、
「ただの五十肩だろう」と自己判断せず、
整形外科でしっかり検査を受けることが大切です。
五十肩の治療方法,なごみ鍼灸接骨院の施術方針
当院では、五十肩の多くに見られる 巻き肩の改善 からアプローチします。
肩関節は「肩甲骨と上腕骨の位置関係」が大切で、
このバランスが崩れると炎症や負担の原因となります。
主な治療内容
-
鍼治療:炎症や痛みを鎮める
-
超音波治療:組織の修復を促す
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運動療法:可動域を取り戻し、再発を予防
このように 原因に応じた施術を組み合わせることで、
自然経過よりも短期間での改善が期待できます。

まとめ:五十肩は放置せず、早めのケアを
五十肩は放置しても自然に治ることがありますが、
長期間の痛み・拘縮・動きの制限が残るリスク があるため、放っておくのは危険です。
名古屋市千種区・池下駅、今池駅周辺で五十肩にお悩みの方は、
ぜひ なごみ鍼灸接骨院・池下院 にご相談ください。
一人ひとりの症状に合わせた最適な施術で、日常生活の快適さを取り戻しましょう。

ブログ監修者:宮原 雅彦
柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格)・専科教員資格(柔道整復師養成校教員資格)
コメント:五十肩は、施術をすることにより確実に良くなる症状です。
不安な時は、お気軽にお声かけください。
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