五十肩(四十肩)で腕が痛むのか?|名古屋市昭和区御器所の接骨院
目次
2025/08/19
名古屋市昭和区御器所にありますなごみ鍼灸接骨院御器所院です。こんにちは。
柔道整復師として日々、肩や腕の不調を抱える多くの方と向き合っている私ですが、今回は特に患者さんからよく受ける質問にお答えしたいと思います。
それは、
「五十肩って、腕のどこが痛くなるんですか?」
というものです。
「肩の病気なのに、腕まで痛い」「肘までズキズキするのはなぜ?」「しびれや感覚異常もあるけど、五十肩?」など、不安や疑問の声は非常に多いです。
そこで今回は、柔道整復師の視点から、五十肩(四十肩)による痛みが出る場所とその理由、適切な対処法やセルフケアについて、名古屋市昭和区御器所駅近くにありますなごみ鍼灸接骨院御器所院の高野が解説していきます。
1. 五十肩(四十肩)とは?簡単なおさらい
五十肩は、正式には肩関節周囲炎と呼ばれ、肩関節を構成する関節包や腱板(ローテーターカフ)などが炎症を起こし、痛みと可動域制限を引き起こす疾患です。
通常、40〜60代に多く発症し、肩を挙げる、後ろに回すといった動きが困難になります。炎症が慢性化することで、関節包が縮んで硬くなり、動きが制限される「拘縮肩(凍結肩)」に進行することもあります。

2. 五十肩の症状は「肩」だけじゃない
患者さんの中には、こう話される方が多くいらっしゃいます。
-
「肩が痛いだけじゃなく、腕全体に鈍い痛みがある」
-
「肘のあたりまで重だるい」
-
「手先までしびれる感じがある」
こうした症状が、五十肩でも実際に見られます。なぜ肩の問題が、腕の広い範囲にまで影響を及ぼすのでしょうか?
3. 腕に広がる痛みの原因とその部位
五十肩による痛みは、実は肩だけでなく、以下のような部位に波及することがよくあります。
| 部位 | 症状の例 |
|---|---|
| 上腕前面(上腕二頭筋) | 動かすとズキッとする。物を持ち上げた時に痛む。 |
| 上腕外側(三角筋) | 肩の外側〜上腕にかけての鈍痛や鋭い痛み。寝ていても痛む。 |
| 上腕後面(上腕三頭筋) | 腕を後ろに引いた時に痛む。物を押す動作で痛む。 |
| 肘付近 | 重だるさや放散痛。荷物を持つと痛みが走る。 |
| 手首や指先 | 軽いしびれ感や、手をよく落とす感じ(筋力低下)。 |
これらの痛みは「直接その場所に異常がある」のではなく、肩関節の問題からの関連痛や神経的影響、筋膜の連動によって引き起こされるのが特徴です。
4. なぜ痛みが広がるのか?神経と筋膜の関係
1. 神経のルートと関連痛
肩関節周囲の組織(関節包、腱板、滑液包など)は、頚椎から分岐する神経(主にC5〜C7)によって支配されています。炎症や筋緊張が強くなると、これらの神経を間接的に刺激し、肩から腕への放散痛を引き起こします。
特に、次のようなパターンがあります:
-
C5神経根刺激:肩から外側の上腕にかけての痛みやしびれ
-
C6神経根刺激:前腕外側〜親指あたりのしびれ
-
C7神経根刺激:中指〜手のひら中央にかけての感覚異常
2. 筋膜の連動とトリガーポイント
もうひとつ重要なのが「筋膜(ファシア)」の影響です。
肩の筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋など)や三角筋は、筋膜で腕全体の筋肉と連続しており、肩にできたトリガーポイント(筋肉のしこり)が腕の別の部位に関連痛を起こすことがあります。
これは「関連痛(リファードペイン)」と呼ばれ、例えば棘下筋のトリガーポイントが、上腕の外側にズーンと響くような痛みを出すことがあります。
5. 柔整師が行う評価と触診のポイント
柔道整復師として、施術に入る前には症状の正確な把握と鑑別が欠かせません。以下のような評価を行います。
-
問診:痛みの場所、強さ、動作との関連、しびれの有無などを確認
-
可動域テスト:肩の挙上・外転・内旋・外旋の角度を確認
-
触診:三角筋、上腕二頭筋腱、棘下筋、小円筋、頚部の圧痛
-
神経学的検査:ジャクソンテスト、スパーリングテスト等で頚椎の影響を確認
これにより、「五十肩による腕の痛み」なのか、「神経根症状なのか」「腱板損傷なのか」を見極めます。

6. 部位別:痛みの特徴と対処法
五十肩によって「肩が痛い」だけでなく、「腕全体にまで痛みや不快感が広がる」という訴えは非常に多く見られます。
この章では、特に症状が出やすい【上腕外側(三角筋部)】【肘】【手首・手指のしびれ】について、それぞれの特徴と具体的な対処法を柔整的なアプローチで詳しく解説していきます。
● 上腕外側(三角筋部)の痛み
🧠 痛みの特徴
-
最も多くの患者が訴える部位。
-
肩の付け根から上腕外側にかけての鈍痛や鋭痛が出る。
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特に夜間痛(夜寝ているときの痛み)が強く、眠れないケースも多い。
-
「上に腕を挙げた時」「服を着る時」「車のドアを閉める時」など、日常動作で鋭く痛むことがある。
🔍 なぜここが痛むのか?
-
三角筋は肩関節の運動を担う大きな筋肉で、肩を挙げる動作で常に使われる。
-
五十肩により肩のインナーマッスル(腱板)が機能低下すると、三角筋が代償的に過剰に働き、負荷が集中する。
-
また、棘下筋や小円筋などの深層筋のトリガーポイントが、上腕外側に関連痛を飛ばすこともある。
💡 柔整的な対処法
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三角筋前部・中部線維の筋膜リリース
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皮膚の張りをチェックし、筋膜の滑走障害がある部分を中心にリリース。
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表層筋だけでなく、深層の滑走性も回復させる。
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肩甲骨の可動性改善
-
上腕の動きは肩甲骨のスムーズな動きに大きく依存。
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前鋸筋や僧帽筋下部のリリース、肩甲骨モビライゼーション(mobilization)を併用。
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-
神経滑走(スライディング)テクニック
-
上腕外側を通る腋窩神経や筋皮神経への間接的な圧迫を緩和するため、滑走運動を導入。
-
● 肘の痛み(上腕三頭筋・腕橈骨筋関連)
🧠 痛みの特徴
-
「腕を伸ばすとズキッとくる」「荷物を持ち上げるときに痛む」などの訴えが多い。
-
肘の外側~後面(上腕三頭筋・腕橈骨筋)にかけての鈍痛や張り感。
-
スマホやパソコン作業、洗濯物を干す、雑巾を絞るなどの動作で悪化する。
🔍 なぜここが痛むのか?
-
肩の可動域が制限されると、肩の代わりに肘関節やその周囲の筋肉に負担が集中する。
-
上腕三頭筋の緊張や拘縮により、肘の伸展時に過剰な張力がかかる。
-
また、腕橈骨筋の過緊張や、筋膜の癒着によって肘の外側に放散痛が出るケースもある。
-
肩関節の障害が、腕全体の連動運動を乱すことが背景にある。
💡 柔整的な対処法
-
上腕三頭筋の筋膜リリース
-
肩甲骨〜肘の間を走行する長頭部へのアプローチが特に重要。
-
肘の後面から肩甲骨にかけて縦方向に丁寧にリリース。
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腕橈骨筋の緊張緩和
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上腕外側〜前腕にかけてのラインを筋膜に沿って調整。
-
神経の滑走性も意識して触診し、癒着部を解放。
-
-
肘関節の微調整
-
肘の伸展・屈曲方向だけでなく、前腕の回内・回外可動もチェック。
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微細な関節モビライゼーションで滑らかな関節運動を誘導。
-
● 手首・手指のしびれ(神経由来の症状)
🧠 症状の特徴
-
「手の感覚が鈍い」「物をよく落とす」「しびれが抜けない」
-
多くは橈側(親指〜中指)にかけての感覚異常や筋力低下。
-
痛みというより、ピリピリ感・違和感・力の入りにくさがメイン。
-
寝起きや長時間のスマホ操作、デスクワーク後に悪化するケースも。
🔍 なぜこの症状が出るのか?
-
五十肩による肩の可動域制限や腕の固定姿勢が、腕神経叢や鎖骨下の圧迫を引き起こす。
-
長時間の「肩をすぼめた姿勢」で、斜角筋・小胸筋・鎖骨下筋が過緊張となり、腕神経叢が絞扼される。
-
さらに、手首や手の動きの減少により、末梢の血流が低下し、神経過敏状態になる。
💡 柔整的な対処法
-
頚部〜鎖骨周囲のリリース
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斜角筋(前・中・後)や鎖骨下筋、小胸筋に対して、間接的圧迫を解放。
-
頸椎の配列を調整し、神経の出力を整える。
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腕神経叢の滑走運動
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「首を傾ける + 手を動かす」など、神経が滑らかに動くように誘導。
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力は最小限にして、神経を引っ張らないよう慎重に行う。
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-
前腕・手根部の循環改善
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手関節・指の柔軟性と血流を回復することで、末梢神経の酸欠状態を改善。
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ハンドマッサージや経絡的な刺激も有効。
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7. 五十肩の腕の痛みに効くセルフケア
● 壁を使った腕上げストレッチ
-
方法:壁に沿って指を歩かせて、肩を少しずつ挙上。
-
ポイント:痛みが出ない範囲で毎日コツコツ。
● ペットボトル振り子運動
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方法:軽い重さ(500mlなど)を持ち、前後・左右にゆらゆら。
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効果:関節包と筋膜を優しく動かす。
● 小胸筋ストレッチ
-
胸が硬くなると肩の動きが制限されるため、ストレッチで肩甲骨を開く。

名古屋市昭和区御器所のあるなごみ鍼灸接骨院御器所院の五十肩(四十肩)治療の基本方針
なごみ鍼灸接骨院グループでは、五十肩(四十肩)を「急性期・拘縮期・回復期」の3段階(時期)に分類し、その時期に合った最適な治療を提供しています。
1. 急性期(炎症期/疼痛期)
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温熱や電気治療器(低周波など)を使って痛みを緩和しながら、肩まわりの血行改善を図ります 。
-
鍼灸治療を併用し、深部の筋肉や経絡を刺激することで炎症のコントロールと鎮痛を狙います。
-
超音波治療器も使用し、筋膜の癒着緩和・組織の回復をサポートします 。
-
初期は「痛みを抑えつつ、無理のない範囲で動かす」ことを重視。安静ではなく、関節滑液による栄養循環を維持します。
2. 拘縮期(慢性期)
-
可動域制限が顕著になる時期。ここからは、超音波や手技による組織の伸展+骨格矯正に重点を置きます。
-
姿勢調整・筋骨バランスの修正を導入し、肩だけでなく全身の歪みを整えることで動きを回復させていきます。
-
軽いストレッチ指導や生活指導を通じて、日常的なセルフケアを促し、関節の硬化を防ぎます 。

3. 回復期
-
可動域維持・拡張のためのリハビリと併行し、筋力維持や正しい肩の使い方を指導します。
-
姿勢が戻りにくいケースでは、より丁寧な骨盤や背骨の調整、機能的な筋肉トレーニングを提案します 。
🎯 なごみ鍼灸接骨院御器所院ならではのポイント
- 柔道整復師+鍼灸師の連携施術:手技・矯正と、鍼灸による深部アプローチの組み合わせで、痛み・可動域・根本原因に対応 。
- 超音波治療器の併用:筋膜・関節包・靱帯などの癒着や硬化改善が期待でき、早期回復に貢献。
- 全身バランスの調整:肩以外に歪みがあると判断すれば姿勢・骨盤調整にも対応し、再発予防に力を入れています。
- 段階に応じた生活・運動指導:時期ごとのセルフケア(ストレッチ・姿勢・動かし方など)をサポート。
📅 施術の流れ(例)
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初診・検査:丁寧な問診と検査で「どの段階(急性・拘縮・回復)」かを判断 。
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施術内容:時期に応じて電気、鍼灸、超音波、手技、矯正などを組み合わせ。
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セルフケアの提案:患者の状態に合わせ、日常でできる対処法や注意点を個別に指導。
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経過確認&改善調整:定期的に可動域や痛みの程度をチェックし、必要に応じて施術内容や頻度を調整。
✅ こんな方におすすめ
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夜間痛や動かしたときの痛みが強く、日常生活に支障がある
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整形外科で「動かしていれば治る」と言われたが、可動域制限が心配
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痛み止めや注射だけでは改善しなかった
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再発予防を含めて根本的に治したい
🔚 まとめ
なごみ鍼灸接骨院 御器所院では、急性期から回復期まで段階ごとに最適な施術を提供し、痛みの緩和と可動域の回復を両輪でケアします。全身バランス、セラピーの連携、そしてセルフケア指導により、多くの患者さんが早期に日常生活を取り戻しています。
五十肩でお困りの方は、早めの治療開始と総合的アプローチが、将来的な後遺症軽減にも繋がります。
五十肩(四十肩)ついてお悩みがある方は名古屋市昭和区御器所駅近くにあります
なごみ整骨院グループの
なごみ鍼灸接骨院・御器所院に
おまかせ下さい!

なごみ整骨院グループの
なごみ鍼灸接骨院・御器所院は
独自の矯正法をもちいて
骨格から症状を改善へと導きます!
気になる方は
名古屋市昭和区御器所駅近くにあります
なごみ整骨院グループの
なごみ鍼灸接骨院・御器所院に
ご相談ください!
ブログ監修者: 川口哲平
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